レンタルサーバーでPythonは使える?設定方法・注意点を徹底解説【VPSサーバーがオススメ】
Pythonを使ったWebアプリ開発や自動化スクリプトを運用する際、
「レンタルサーバーでPythonは使えるの?」
と疑問に思う方も多いでしょう。
結論から言うと、一部のレンタルサーバーではPythonが利用可能ですが、
環境や制約をしっかり理解する必要があります。
この記事では、Python対応のレンタルサーバーを選ぶポイントから、
設定方法、VPS・クラウドとの違いまでわかりやすく解説します。
Pythonをレンタルサーバーで動かすことは可能?
多くの一般的なレンタルサーバーは、PHPやWordPress運用を前提に設計されています。
そのため、Pythonが自由に使えるとは限りません。
しかし、最近ではAI・自動化・データ分析の需要が高まり、Python対応のレンタルサーバーも増えてきています。
Python対応サーバーの種類
Pythonを使えるレンタルサーバーは大きく分けて3種類あります。
共有サーバー(共用環境)
例:ロリポップ!、ConoHa WING など
→ 一部ではCGIとしてPythonを実行できますが、制約が多く常駐プロセスは不可。
VPS(仮想専用サーバー)
例:さくらのVPS、ConoHa VPS
→ SSHで自由に環境を構築できるため、Python環境も自由自在。
クラウドサーバー(AWS、GCP、Vultrなど)
→ 開発者向けで、スケーラブルなPythonアプリを構築可能。コストは高め。
Python対応レンタルサーバーの選び方
使えるのは、Python2かPython3か
プログラム言語には、バージョンというものがあります。
Pythonについても同様です。
レンタルサーバーには、Pythonが入っていると謳うものも多いのですが、
Python2とPython3のどちらかのバージョンが入っているかは必ず確認が必要です。
というのも、Python2とPython3では、
使えるライブラリが違ったり、書き方が違ったりすることがあるからです。
私自身、よくPythonでプログラムを書くのですが、ネットでサンプルコードを調べたのに上手くいかないな…
と思っていたら、見ていたのがPython2の情報でPython3では使っていない手法だったということが結構あります。
レンタルサーバーでPythonを定期実行したいという方は、
基本的にはPython3が使えるレンタルサーバーを選ぶと良いかと思います。
Python開発を本格的に行うなら、共有サーバーよりもVPSやクラウドが有利です。
Python開発を本格的に行うなら、共有サーバーよりもVPSやクラウドが有利です。
Cron設定ができるか
CronはLinuxサーバーで、プログラムを定期実行するために使用するプログラムです。
Windowsでいうタスクスケジューラー的な立ち位置ですが、
タスクスケジューラーよりさらに柔軟に設定ができます。
レンタルサーバーでPythonを使いたい方は、
プログラムの定期実行を行いたい場合が多いと思いますので、このCronがあるかないかはかなり重要です。
どのデータベースが使えるのか
例えば、
定期的にPythonでどこかからデータ取得を行い、
取得したデータはデータベースに格納して、分析に使いたい…
といった感じで、Pythonでデータベース操作を使いたい場面は多いと思います。
特に、本格的なプログラムやシステムを構築しようと思ったら、データベースは必須です。
多くのレンタルサーバーでは、データベースも用意されていますが、MySQLであるこことが多いです。
これは、先述のとおりレンタルサーバーはWordPress用途に提供されることが多いからですね。
MySQLも素晴らしいデータベースではあるのですが、
Pythonで扱う場合は注意が必要です。
PythonでMySQLを操作する場合は、
mysql-connector-pythonというライブラリを使うことがほとんどだからですね。
ライブラリが必要ならインストールすれば良いと思われるかもしれませんが、
共用のレンタルサーバーではpipでインストールことが不可であることが多いです。
そのため、mysql-connector-pythonを始め、追加でライブラリを導入する必要がある場合は、
Xserver VPSやConoha VPSのように管理者権限が利用できるVPSサーバーの方がオススメです。
話を戻しますが、
このように、そのレンタルサーバーでどのようなデータベースが利用できるのかも大事なポイントの一つです。
Pythonが使えるレンタルサーバーを選ぶ際の注意点
Pythonを使う目的によって、最適なサーバーは異なります。以下のポイントを参考に選びましょう。
① CGI実行対応かを確認する
Pythonスクリプトを実行するには、サーバーがCGIを許可している必要があります。
共有サーバーでも「.py」ファイルをCGIとして動かせる場合がありますが、対応していないサーバーも多いので注意が必要です。
② SSH接続が可能か
Pythonのバージョンを指定したり、ライブラリ(requests, Flask など)をpipでインストールしたい場合は、SSH接続が必須です。
SSH非対応のサーバーでは、サーバー上でパッケージを追加できません。
③ FlaskやDjangoが動作可能か
Webアプリを公開したい場合、FlaskやDjangoといったPythonフレームワークを使うケースが多いでしょう。
ただし、共有サーバーでは常駐型のアプリを実行できないため、VPSやクラウドサーバーの方が現実的です。
Pythonが使える代表的なレンタルサーバー
ここでは、Pythonが利用できる主要なレンタルサーバーを紹介します。
さくらのレンタルサーバ(スタンダード以上)
- Python対応:CGIスクリプトとして利用可
- SSH接続:可能
- Flask/Django:制限あり(常駐不可)
- 月額料金:524円〜
簡単な自動化スクリプトやフォーム処理など、軽めのPythonスクリプトなら十分動作します。
ConoHa VPS
- Python対応:自由
- SSH接続:可
- Flask/Django:常駐・公開可
- 月額料金:1,000円〜
root権限を持てるので、pip installや仮想環境(venv)も自由に設定可能です。
本格的なPython開発をするならこちらが最もコスパが良い選択です。
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Xserver VPS
- Python対応:完全自由
- SSH接続:可
- 月額料金:1,080円〜
Xserverは高速・安定性に定評があり、FlaskやFastAPIの常駐アプリも構築できます。
個人開発から商用利用まで安心して使える構成です。
私自身、マイクラサーバー用とPythonを使用したWEBサーバー用と
2台Xserver VPSをレンタルしています。
Root権限があるため、必要なライブラリを自由に導入できますし、
価格に対してサーバースペックが非常に良いので、
コスパ最強のVPSサーバーだと思ってます!
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レンタルサーバーでPythonを動かす基本設定
ここでは、Python対応レンタルサーバーでスクリプトを実行する一般的な手順を
簡単なサンプルコードを用いて紹介します。
① Pythonスクリプトをアップロード
FTPまたはSFTPで「.py」ファイルをサーバーにアップロードします。
例)public_html/python/hello.py
FTPクライアントは、WinSCPやFilezilla等のお好みのものを使うと良いでしょう。
② 実行権限を付与する
サーバーのSSHやファイルマネージャーで以下のコマンドを実行します。
サーバをSSHで操作している場合は、
Pythonスクリプトをアップロードしたディレクトリに移動して、
実行権限を付与するコマンドを実行します。
先程の例だと下記のような感じですね。
cd public_html/python chmod 755 hello.py
③ CGIとして実行できるように設定する
スクリプトの先頭に以下を追加します。
#!/usr/bin/env python3
print("Content-Type: text/html\n")
print("Hello, Python on Server!")
ブラウザで「https://example.com/python/hello.py」にアクセスすると、
「Hello, Python on Server!」と表示されれば成功です。
VPS・クラウドとレンタルサーバーの違い
Python開発を本格的に行うなら、共有サーバーよりもVPSやクラウドが断然有利です。
| 項目 | 共有レンタルサーバー | VPS/クラウドサーバー |
|---|---|---|
| Pythonの自由度 | 低い(制約あり) | 高い(自由に設定可) |
| Flask/Django | 不可または制限あり | 可能 |
| SSH・pip利用 | 制限あり | 可能 |
| コスト | 安い(月500円〜) | やや高い(月1000円〜) |
| 管理の手間 | 少ない | 中程度 |
レンタルサーバーでPythonを使う際の注意点
サーバーのリソース制限
共有環境ではCPU・メモリの使用量が制限されており、重いスクリプトや機械学習の処理には不向きです。
外部APIの利用制限
一部のサーバーでは外部APIの呼び出しが制限されている場合があります。
自動投稿やスクレイピング用途では利用規約を確認しましょう。
ライブラリインストールの制限
共有環境ではpip installが制限されていることがあります。
その場合はVPSへの移行を検討しましょう。
まとめ:Pythonを使うなら「VPSレンタルサーバー」がおすすめ
Pythonを使いたいだけなら、共有サーバーでも動かせる場合があります。
しかし、自由にライブラリを追加したり、
Flask/DjangoでWebアプリを公開するなら、VPSレンタルサーバーを選ぶのが最適です。
特に以下のような方にはVPSをおすすめします。
- FlaskやFastAPIでWebアプリを公開したい
- データ処理や自動化スクリプトを常駐させたい
- SSHで自由に環境構築したい
Pythonを最大限に活用するには、サーバー選びが重要です。
まずは「Xserver VPS」や「ConoHa VPS」など、初心者にも扱いやすいVPSから始めてみましょう。
なお、「Pythonをたまに実行したい!」
…くらいの用途でしたら、自宅サーバーという選択肢もアリかとおもいます。
自宅サーバーについては、下記の記事で詳しく解説していますので、興味がある方はこちらもご覧ください!
【自宅サーバー何に使うの?】初心者が構築するメリット・デメリットを解説
ただし!!
自宅サーバーは、火災のリスクがゼロとも言い切ることはできませんので、
下記の記事も参考にしていただき、予めリスクヘッジしておきましょう。
自宅サーバーで火災は起きる?原因と安全対策を徹底解説【中古サーバーは特に注意して!!】
みなさんも、良いPythonライフを!!