お正月の定番曲「春の海」から学ぶ作曲術
ブログを読みに来てくださり、ありがとうございます。
アフターファイブ作曲家のしんさんわーくす(@shinsanworks)です。
2017年も終わり、新たな年を迎えました。
今年もブログや作曲をバンバンしていくので、
どうぞよろしくお願いします。
ということで、お正月です。
お正月になれば誰もが耳にする曲がありますね。
宮城道雄さんが作曲した『春の海』という曲です。
箏と笛の音が耳に残りますね。
今回は、この曲のような「お正月」、「和風」な曲の作り方を
勉強していきましょう。
『春の海』ってどんな曲
春の海(はるのうみ)は日本の箏演奏家、作曲家の宮城道雄が作曲した箏曲。
1930年の歌会始の勅題「海辺の巖」にちなみ1929年末に作曲された。
-wikipediaより-
今から90年近く前に作曲された曲なのですね。
使われている楽器は、箏(琴)と尺八です。
どちらとも和風アレンジには欠かせない楽器ですね。
箏(琴)
箏と書くのが一般的のようですね。
琴という字をあてることもあるみたいですが、
「箏」と「琴」は本来別の楽器を指します。
箏は、爪で糸(弦)をはじくことによって演奏を行います。
ポップスを箏で演奏すると
また違った印象を受けますね。
尺八
こちらは、木管楽器ですね。
簡単に言ってしまえば笛です。
フルートのようなリードのない
エアリードに分類されます。
標準的な管の長さが、
一尺八寸(約54.5cm)であることに
名前の由来があるようです。
箏と同様、和を感じられる音色ですね。
お正月ソングの作曲法
さて、ここまで『春の海』で使われている楽器に
ついて見てきました。
○○っぽい雰囲気を出すためには、
音色選び・楽器選びが重要です。
もう一つ大切なのが、旋律とリズムです。
今回は、お正月感が出る旋律について見てみましょう。
陰旋法
今回取り上げるのは、陰旋法と呼ばれる
スケールです。
陰旋法は5音で構成されるスケールです。
「都節」と呼ばれることもあるといいます。
さて、この陰旋法ですが上行形と下行系で
少々使われる音が異なります。
陰旋法(上行形)
上行形は、C音(ド)を出発点とした場合、
「ド、レ♭、ファ、ソ、シ♭」
全音・半音関係も見てみましょう。
「半音・4半音・全音・1.5全音・全音」
となります。
陰旋法(下行系)
こちらは、
「ド、ラ♭、ソ、ファ、レ♭」
という音になります。
全音・半音関係は、
「4半音・半音・全音・4半音・半音」
になります。
実際にスケールを弾いてもらえれば、
わかると思いますが、
「和」っぽさが感じられます。
実際に曲を作ってみる
お正月っぽい曲を作るための
ポイントがわかりました。
後は実際に曲を作るだけです。
参考までに、ぼくが以前作った曲を紹介します。
2015年の11月に作った曲ですが、
未だに年末年始にはよくDLされます。
お正月需要すげぇ…
今回ご紹介したポイントプラス、
鈴や大太鼓のリズムパートを曲に取り入れています。
大太鼓は音源がなかったので、バスドラムで代用しています。
総合音源を使っているため、
音のクオリティは高くありませんが
お正月っぽさは出せているのではないでしょうか。
DTM初心者のみなさんも、作曲をする際は
今回ご紹介したポイントを参考にしてみてください。